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会議室から恋。

第22章 10 坂下健人

立ってドアを見つめてた杉山さんが、こちらを振り返った。

涙を流して。

「…泣かないで」

「やって…。何が起こったかわからんし。黒田様来るん遅いし。…怖かった…」

「ごめん…」

「ううん。骨折だけですんでよかった…」

泣く杉山さんの頭に手を置き、引き寄せる。

片手じゃ、抱き締めることもできないけど。


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