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飴と鞭の使い方

第2章 提案

いつからそこにいたのか昨日の張本人が部屋の隅に登場してした。

「あ、お前!何してくれ…」
昨日とは打って変わった口調になる。

「なかなか冷静じゃないか。さてはお持ち帰りされるのは経験済みか?」
「んなわけあるか!てか人の話を遮んなよ」
「ちゃんと聞いているよ。俺の名前は羽鳥雪那だ。お前じゃなくてな」

聞いてんのそこかよ!
バカにしやがって。

「ときに、瑠架と言ったかな?」

今度は呼び捨てか!
というかそれよりも…
「…覚えてたのかよ」
「まぁね。なにせ俺はお前のことが気に入ってしまったようだから」

「はぁ?」
どういうことだ?
言ってる意味が理解できねぇ。

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