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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~

 訝しく思いながら考えていると、何を思ったか、王が立ち上がる。
「散歩にいこう」
「よろしいのですか? お身体が心配です」
 それは心からの言葉であった。まずは侍医の許可を得てからの方がよいのではないだろうか。心配が顔に出ていたのだろう、王が笑いながら人差し指で藍那の頬をつついた。

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