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ロイヤル&スレイヴ!

第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


「もー。ヤボな質問するなぁ、未結ちゃんてばっ」

そんなの決まってるっしょ、とソファの背もたれ部分に頬杖をついた暁くんが不敵に笑う。



「俺たちが、未結ちゃんを独り占めしたいから、に決まってるじゃん」

「暁くん。ロイヤルトップは四人いるから独り占めにはならないんじゃないの?」

「…あんまりこざかしい事言ってるとお口縫い付けちゃうぞ、楓」

「暁くんなんかにお裁縫のたしなみがあるとは思えませーん」

べ、と舌をだして暁くんを挑発している楓くん。


再び始まる楓くんと暁くんのじゃれ合いっこ…と、思いきや。


乱入するかの如く恭介くんの咳払いが、部屋に響き渡った。

「お裁縫は得意じゃありませんが事務仕事は僕得意なんですよね」


そしてこの一言で空気は一瞬で沈黙に包まれる。

ぴしゃりと言い放つ声色に相反する柔らか笑顔。

そして恭介くんが握るのは文具用より一回り大きな、がっちりとしたホッチキス。


…思わず私は自分の唇を擦ってしまう。

滝くんもひい、と小さく声をあげては痛そうに両目を瞑っていた。

恭介くんはそのまま笑みを崩さず、場を和ますジョークですよ、とハートマーク付きで言い放つ。


うーん。
ジョーク…だよね?

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