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ロイヤル&スレイヴ!

第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


「クイーンに選ばれるためにはまずはプリンセスであることが絶対条件です。

そして、プリンセスになるには、僕たちロイヤルトップの承認が必要になります。

結局は男性の傲慢さで女性を選出しているので、これが本当によい制度なのかは首を傾げるところなのですがね」


恭介くんは新しく淹れ直したハーブティーを皆の分のティーカップに注ぎながら、話を続ける。


そろそろ一息入れましょう、とちょっとしたお菓子もテーブルへ用意してくれる心遣いがさすが恭介くん。


「でも、『クイーン』が選出されるに至ったハナシ、好きだよ俺。初代ロイヤルトップの心意気っていうかさ」


チョコチップクッキーをひとつまみした滝くんが、目を細める。

その穏やかな顔つきは優しさで満ちていて。

「まあ、初代ロイヤルトップだとかクイーン誕生に至る経緯だとかは、話し出すとキリがないので割愛するとしまして。
この学園の女子生徒なら例外なくクイーンを目指す資格があります。
目指す目指さないも個人の自由です」

「けれど例外があるんだよねー」


ぼそりと呟くのは暁くん。

その声に引き付けられるように私は身体ごと暁くんの方へ向いて首を傾ける。

「例外?」

「うん。未結ちゃんのように奨学金制度を利用して入学した場合」

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