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ロイヤル&スレイヴ!

第2章 1.ここが土鈴学園

とりとめもない話を進めていると自分の教室に到着。

数人が教室に残っていて、
私と猛くんが教室に入ると視線がやっぱり集まる。

猛くんの隣にいるのがなんのとりえもない私なので、
絶対悪目立ちしているんだろうな、なんて。

純ちゃんみたいなとびきりの美少女なら、
隣を歩いてもお似合いだと私でもわかる。

「猛くん、今日はありがとうね」

「ん。そういや未結、家は?」

「電車だよ。ここから二駅だからわりとすぐなの」

「じゃ、途中まで一緒にかえろっか」

周りの視線を気にしていたことに気づいたのか、
猛くんは手を引いて教室から出るのを促してくれた。

「え、あの、猛くんのおうちは――?」

「俺はいいのいいの」

階段を降り、
下駄箱で靴を履き替えて二人で正門まで歩き出した。

時間は3時をちょっとすぎたあたりだった。
遠くのほうから、オーケストラ部や軽音楽部の演奏が聞こえる。

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