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ロイヤル&スレイヴ!

第3章 2,学園生活スタート。

「そんなわけには、だってこれ滝くんのお弁当でしょ?」

「じゃあ未結のお弁当もちょっと食べさせてよ」

と、いうことで私のお弁当のおかずも交換。

滝くんの自信作と比べるとだいぶ霞んじゃいそうだけど。

今日の私のお弁当は、
晩御飯の残りのパエリアと、
蒸したカボチャにチーズをかけて、
塩コショウとガーリックを焼いた簡単グラタン、

アスパラのベーコン巻き、

残ったベーコンにバジルをかけてポテトと一緒に炒めたバジルポテト。

「昨日の残り物と、家にあった食材のあり合わせなんだけど……」

「それでこんな美味いモン作れるんだから、すげぇよな」

猛くんにも同じお弁当を渡していたからか、

美味しかったとフォローを入れてくれる。

「おーい。フォローじゃねぇぞ、本心だぞー」

私の心をしっかり読まれていたみたいで、

猛くんからデコピンが飛んできた。

「未結の方が料理スキル高いと思うよ」

滝くんまで、こんなこといいだしちゃった。

「俺、きっちり食材用意して作るのは得意だけど、あり合わせで何か作るとかは苦手なんだよね」

おかず交換で選んだカボチャグラタンを滝くんはほおばり、
これうまい、と喜んでくれた。

簡単に作れるメニューだけどかぼちゃグラタンは私もお気に入りだから、うれしい。

「滝くん、よかったら今度レシピ教えて?できれば、簡単に作れるのが……」

「もちろん、よろこんで。――あ、そうそう」

ハムカツサンドを片手に、滝くんは思い出したように目を見開いた。

「猛と未結は委員会、どこか入るの?」

「あー。そういえば5限目ロングホームルームかぁ。
俺、サボろっかな」

「柳也センセが、『アイツ今年もサボるつもりなら保健委員押し付けてやる』っていってたけど」

「柳也くん、ひっで」

二人の会話は微笑ましい。

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