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ロイヤル&スレイヴ!

第3章 2,学園生活スタート。

けど、すごくいいと思う。

料理してる滝くん、きっとエプロンも似合うだろうしかっこいいだろうななんて、
簡単に想像できるもん。

ところで、猛くんが言ってたけど

「寮の食事」ってことは、もしかして、滝くんも寮生なのかな?

「ねえねえ、滝くんも猛くんとおんなじ寮生なの?」

「あれ、未結、なんで寮のこと知ってるの?」

「うん?昨日猛くんが教えてくれたの。
自分は寮に住んでるからリムジンでは帰らないって」

昨日の会話を思い出してしまい、ちょっと笑ってしまった。

けど、なんだか滝くんは驚いたような、怒ってるような顔をしてる。

私、変なこといっちゃった?

「滝くん……?」

「あぁ、うん。なんでもない」

ごめんね、と滝くんはなんでもないように顔の前で手を振った。

「そう、俺も猛とおんなじ寮なんだ。
人数も少ないから、家事とかも手分けしてみんなで生活してるからさ。
俺、もともと料理得意だったから、みんなの分つくってる料理係なんだ」

そういうと、滝くんは得意げな表情で、歯を見せて笑ってくれた。

気を使わせてしまったかな、とも思っちゃうけど、
私が踏み入って聞くのもずうずうしいかもしれない。

「あ、そうだ」と、滝くんはお弁当の中から、
タマゴサンドを紙のお皿に取り分け、私の席においてくれる。

「嫌いじゃなかったら、もしよければ食べてみて」

せっかくの滝くんのご飯をもらっちゃってもいいのかな、
とちょっと戸惑ってしまう。

いいの?と確かめてみると、滝くんは笑顔でうなずいてくれた。

私はタマゴサンドを一口、かじる。

ふわふわのタマゴとマヨネーズ、それにエビが入っていた。

くちいっぱいにエビのぷりぷりした食感とタマゴの甘さが広がる。

「……おいしい」

「よかった。どんどん食べて!」

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