無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「なんか、ごめんね。まさか保健委員がこんなに忙しいなんて。猛くん巻き込んじゃって……」

6時間目が終わり、今週は私も猛くんも掃除当番に割り当てられていなかったので
ふたり揃って保健室へ向かっていた。

保健委員会のミーティングで決定した私と猛くんの担当シフトは月、水、金の放課後。

なんでこんなみっちりシフト組まれてんだよ、と猛くんは顔をしかめていたっけ。

委員長さんは
「ハトミネ先生が来ないのがいけないのよ。文句があるなら先生におねがいしまーす」
と笑顔でかわしていたけど。

確かに、放課後が一日おきに潰れるのは大変かもしれない。
部活やってる子や放課後に自分の時間がある子にとっては。

「まだ言うか。未結は気にしすぎだって。あのおっさんが全ての元凶に決まってんだろ」

猛くんのいうおっさん
……どうやら「ハトミネ先生」という方がここの養護教諭らしいんだけど……

その、なかなか学校にこない、みたい？


保健委員会が忙しい原因その2、先生がほとんど不在。

第一保健室に先生が不在というのは由々しき事態なんだけど。

委員長さんの徹底指導により、朝の時間、昼休み、放課後は保健委員でシフトを組むことで、この「由々しき事態」を回避してきたようです。

そしてその代償？として

保健委員会は学内でも屈指の忙しさを誇る委員会となった、とのことで。