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ロイヤル&スレイヴ!

第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


訳も分からず私は猛くんに尋ねる。

なんだか、むすっとした表情になっていたから私は首をかしげてしまう。

じーっと私を見つめてから猛くんは「いや、いいや」と呟き、やれやれと言わんばかりのニュアンスでため息をついた。

怒ってる…わけじゃないのかな?

「ほい。じゃ、そろそろ俺らは保健室行こうぜ、未結」

明るく元気よく話を変える猛くん。

うーん。

さっきのはなんだったのやら。内心首をかしげつつ、私は猛くんに頷く。

それじゃあ、先生失礼します、と私は頭を下げてその場を後にしようとした。

けれど、楯無先生の思い出したような「あ、そうだ」の声で再び足を止めることになる。

「番谷。お前ちょっと職員室こい」

「はぁ!?なんで」

「なんでじゃないだろ。お前新学期早々授業は「寝る」か「サボる」からしいな。
数学、物理、英語その他もろもろ。お前宛の宿題、先生方から受け取ってるから、それ渡すついでに説教する」

猛くんはしまったと言わんばかりに顔を思いっきりしかめていたが、先生はお構いなしに猛くんの首根っこを引っ張る。

「ごめん、未結。保健室先行ってて」

職員室へ連行されていく間際、猛くんはごめんのポーズを作った。

その様子を微笑ましく見守ってから、私は保健室へむかった。

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