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エンドレス

第17章 薫 ー 暗黒の中の光 ー

見つめられていたのは、ほんの数秒間だったと思うが、グッと引き寄せられる何かを決心したような綺麗な瞳だった。

「セイラさん・・・少し待っていて・・・」

紗耶香は、そう言って部屋を出ていくと、箱を持ってすぐに戻ってきた。

「これを着けて、してくれないかしら・・・」

箱を開けた・・・

中に入っていたのは、黒の革製のパンティの股間部分と内側に男根が付いた、・・・3年後に久美が着けたものと色違いの・・・パンティだった。

紗耶香が任されている性玩具会社が試作した物だという。

「これでして欲しいの・・・嫌?・・・」

「紗耶香さんが望まれるのでしたら・・」

紗耶香が嬉しそうに薫に近付きキスをした。

「嬉しい・・・ねぇ?・・名前・・本当の名前を教えてもらえない?」

ルール違反だが・・・

「・・・薫です・・・」

この頃は、誰にも本名を呼んでもらえない淋しさもあり、少し嬉しくて紗耶香に答えていた。


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