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月の綺麗な夜に

第10章 三日月の夜

叩かれたおでこを摩りながら上目で流星を見上げると、ふわりと笑って




「何かあったら危ないから。

今度から迎えに行くから一緒に来ようね。」



なんて言われて。


スカートを履いた事じゃなくて、私の心配をしてくれたんだって思うと嬉しくて自然と笑みが零れる。




「迎えに来てくれるの?」


「うん。どうせ同じ場所に来るんだもん。一緒に来ればいいでしょ?」




と、流星は眼鏡の奥の目を細めてニッコリと笑って言ってくれた言葉が嬉しくて胸がキュンとなる。




「じゃぁ、宜しくお願いします。」



深々と頭を下げる真似をすると、プッと頭上で笑って




「あそこ、座ろう」




すぐ近くにあったベンチに座るよう促したから、コクリと頷いてベンチに座った。







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