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月の綺麗な夜に

第10章 三日月の夜

そんな私に優しい微笑を向けながら流星は





「雫月ちゃん?


月が綺麗ですね」




フフッと笑いながら首を傾げる。




私も首を傾げて





「月が綺麗ですね」





流星に向けて言葉を返して。


2人で顔を見合わせてニコリと笑って月を見上げた。




“月が綺麗ですね”
【あなたを愛してる】



“意味”を分かって返す幸せを噛み締めながら月を見上げる。






‥何となく。




空で綺麗に耀る三日月も私と流星を祝福してくれてる。



そんな風に見えるのは‥きっと私がそう願ってるからなんだろうな。








―――あ。








「ねぇ、何で私の事知ってんの?」



「はい?」








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