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月の綺麗な夜に

第12章 月の綺麗な夜に

「雫月ちゃん、おいで?」



優しく微笑んで右手を差し出す流星の小指をそっと握る。



「‥もう1年だよ?そろそろ普通に手、繋がない?」



そう言って苦笑する流星。



「どこ行くの?」


「無視ですか‥‥。」



流星は小さく息を吐いて首を左右にふるふると振って




「まっいいか。ちょっと歩くから足元気をつけてね」


「うん」




流星は今2人で立ってる場所より5メートルくらい私の手を引っ張って歩いて進む。



そして流星は何やら持って来てたレジャーシートをそこに広げて




「雫月ちゃん。ここに横になって」


「は?」


「いいから!いいから!」



キョトンとする私の肩をポンと叩きながら横になるよう促され素直に従う。


流星も同じように私の隣りで横に。



「ほら、空見上げてごらん?」






――――!!!








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