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13人のドングリたち

第2章 1学期

次の日の部活は、やはり昨日の雰囲気とは全然違うものだった。やはり、俺たちのやっているボール投げと、筋トレは変わっていないがコートでは、暴言顧問が暴言を叫び続け、いつも不機嫌そうで先輩達からも俺たちからも少し避けられている部長がずっと表情を変えずに練習に励んでいる。
やはりこの2人は周りと違う。
さらに興味を持ち始めたがそんなことを言っている暇は僕らにはない。刻一刻と先輩達の最後の県大会が迫っていたのだ。先輩たちは、県の中信大会を2位で県大会出場を決めたのだ。だが7人いた先輩のうち3人が大会の直前に大怪我をしまったのだ。悲惨なことに僕らには2年生の先輩が1人もいない。だから、県大会のレギュラー2人を、俺ら1年生13人の中から決めることになった。残された期間は平等の4週間だった。僕らにとって一番最初のレギュラー争いが火ぶたをきった。「4週間後県大会のコートにレギュラーとして立っているのは自分だ!」と、誰もが思い練習に励んだ。

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