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キミが好き!

第3章 家なんて…

「ただいま帰りました~。」



あぁ~大嫌いな家にまた帰ってきちゃったよ。。



そんなふうに思いながら、自分の部屋のベッドにダイブした。



「布団にいるのが、幸せかな~?」



と、天井をみながら呟いた。





トントン



「はい?どうぞ。」



眠たい体を起こした。



「明。今、平気かしら?」



この声は、大嫌いなお母様だった。





「別に平気。なんかよう?」




母親は、ズカズカと部屋に入ってきた。




(なんなの…もう早くでてってほしい…)



私は、下を向きながら思った。




「明、実はねニューヨークにあなたを留学させたいの。」




「え?」




急に言われたから、ビックリして「え?」としか、答えられなかった。




「あなたには、やっぱりニューヨークで全てを学んで、素敵な人と結婚してもらいたい。」




「…………。また、無理やり?」



「そんなことはないけど、考えておいて。土曜日の夜のお食事の時に明の結論を聞くわ。」




そう言って、出ていった。




「ニューヨーク……か……」




私は、どうしようかと悩んだ。

(土曜日って、あさってだよね…)



(明日は、金曜日だからな…)




なんだか、へんな気持ちだった。



新しいクラスになって、親友と再会して春彦くんにも会えた。



なのに、母親はいつも私の心をゆさぶる。




弱味を知ってるからだ。



「こんな家…」




と、なぜか私は涙が出た。



「わ…わかんないよ…なんで私だけこんな思いしなきゃいけないの……」




床にうずくまって、大泣きしていた。




「お嬢様~!お食事のお時間ですよ!」




と、鈴木の声が1階から聞こえてきた。



「いっ今行く!」



涙をふいて、私は部屋を出た。

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