生きたいです
第3章 球技大会
三年前─。
優香があの屋敷に来たとき。
俺は正直言って優香のことが嫌いだったんだ。
無愛想だし。
でも、ある土砂降りの日。
外にでる気もしないからずっと部屋にいた。
そして、部屋の窓からずぶ濡れになりながら涙を流してる優香を見つけたんだ。
周りに気を使って一人で孤独に泣いていたんだ。
雨の日は毎日。
外に出て泣いていた。
そうすることでしかきっと泣けなかったんだよな。
それから3カ月経ってようやく笑顔を見せるようになった。
とても可愛い笑顔を。
そうしてだんだん俺は優香の魅力に引かれていった。