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生きたいです

第4章  優しさ


 達哉side

 俺の家はハッキリ言っちまえば貧乏だった。

 父親が早くに病気で死んで。

 母親と二人で暮らしていた。

 ボロアパートに。

 当時小学4年生だった俺はサッカーに興味を持っていた。

 でも、チームに入ることなんてできなかった。

 それなりにお金はかかるし。

 ただでさえ家計が苦しいのに母親にもっと無理をさせることなんてできなかった。

 だから俺は学校の運動場で学校のサッカーボールを借りてひとりで暗くなるまで練習したんだ。

 

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