
刻々と…
第4章 距離
ピピピ…ピピピ…
聞き慣れすぎたアラームが
朝を告げる
布団の中から乱暴に目覚ましを止めると
今日も変わらない部屋の冷たい空気
(今日は仕事早くかたづいちゃうんだよな…)
寝ぼけながら
仕事が終わった後の時間をどう使うか考える
バスルームに向かって
いつもどおりシャワーを浴びる
(最近…時間…もて余してるな…)
フローラルの香りが
変わらずバスルームに広がる
(…そろそろ…シャンプー無くなりそうだから…デパートに買いに行かなきゃ…)
(デパート…マスターのお店がある駅前なんだよな…)
(逆口だから…会わないよね…)
キュっ…
シャワーを止めてバスルームを出る
