
刻々と…
第4章 距離
「…マスター…ひどいですよ…
あなたがあんなことするから…
いままで考えないようにしてた事…
考えて止まらない…
気持ちが通わないのって…
こんなに…
こんなに…
辛い…」
「私…気づきたくなった…
卓哉の事…好きなのに…
好きなままでいたかったのに…
どこが好きなのか…
わかんない自分がいて…
一緒にいる意味が…
全然見つからない自分がいて…
それでもいつか見つかるはずって…
空っぽの自分でこんなに長い時間過ごしてきたのが…
今すごく…寂しく見えるんです…」
マスターの腕に更に力がこもる
