
刻々と…
第2章 歯車
「あれ?弥生ちゃん?久しぶりだね
いらっしゃいいらっしゃい」
マスターは眩しい笑顔で出迎えてくれた
古ぼけたお店だから
最初はさぞかし年配の方がやっていらっしゃるのかと思いきや
マスターは若い
弥生より少し年上くらいか
作務衣がまた似合う
短めの短髪を立たせているあたりが
彼のさわやかな印象を強いものにしている
(マスター相変わらず目力強いなぁ…)
意思の強さを感じる大きな目は
惹かれる女性も多い事だろう
「弥生ちゃん!お好きな席どうぞ!」
声もすごく通る
少し見とれたのか、弥生ははっとしてカウンターに腰かけた
