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シアワセ∞経路

第3章 私の居場所



まだ明るいと思っていた辺りが、一気に薄暗くなり、道に均等に並んでいる街頭が早めにつく頃だった。



もうすぐ沈んでしまいそうな夕日が私たちをオレンジ色の光りで照らしている。





「……じゃあ、優しくするから。……優しくなれるように努力する」





「え……?」





「最初は仲良くしないつもりだったよ。だけどおまえは、なにか違うって分かったから」





「うっ……」




「俺がおまえの居場所になるから、それ以上泣くなよ」





「……うん」



無愛想で冷たい大空先輩から、こんな言葉を掛けられるなんて予想外だった。



驚きのあまり、これ以上返す台詞が思い浮かばなかった。



私が他となにが違うのかも聞く余裕がなかった。


でもそれをいい意味で言ってくれているなら、今は聞かなくていいんだって思う。



とりあえず涙でぐしゃぐしゃになった顔を、ピンク色のハンカチで拭いた。

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