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狼くんと羊ちゃん~空回り~

第4章 それぞれの時間

もう、屋上に居たくなくて
足早階段を下りていると


「うっす!俺らが誰だかわかるかな?忘れてるか?」



ぇ!?



バッー
振り返ったとき
そこには、あのときと同じ顔があった。
 「何でっ!また」

全身が震えて動けなくなる。

「はぁ?何でてめぇに言わないといけねぇんだよ?」

やめろ!

「憲人の影に隠れてただけの癖に」 

やめろ!!

「まぁ、お前が憲人がどんな人かなんて、わかんねぇだろーけど」

もう、やめてくれ!!!!

「何しゃべってる!とっととつれてけ!!!」 

俺は何がなんだか
頭がおっつかなくて

逃げなきゃっ
ってわかってるのに

わかってるのにわかってるのにわかってるのにわかってるのに


脚が、動かない!!!


と、急に
口にハンカチを当てられる。

んぐっ!?

「すぐに、よくなるったろ」

あっ、やべ
・・・・だ、れかっ、助け・・ー


ドサッー
「運べ!あとは任せる。
好きにしろ!!!早く行けよ...。」




そのあと


意識のない
翔を担いで、俺らはほとんど
使われていない資料室に

翔を運びいれることにした。




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