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狼くんと羊ちゃん~空回り~

第6章 翔の想い。

目を閉じ、静かに手を離そうとする



・・・・が、

そのとき
重い屋上の扉が開く

「よっ、何してんの?翔。」

そこにいたのは









憲人だった。

なんで、こんなとこに
なんでそんな顔して俺の前に来るんだよ!!!!

もっ、俺
無理なんだよ。裏切られんのも

それが怖いから
愛されんのも、人を好きになるのも

もー全部、全部


消してしまいたいのにっ

なんでっ、こん、なときに、っん・・・

死ぬと決めて
乾いていた心が、急に締め付けられて
我慢していた涙が

また、頬を伝っていた。

「もっ、俺イヤなんだよ!!!!っく、人に、裏切られ、んのっ・・・・、怖い、んだ。頼むからっ、かかっわんないで、っく・・・。」

泣きながら、途切れ途切れ
でしか、伝えられないが

必死に言葉を続けた。


俺は、もういいんだ。


憲人にばっか頼って、1人になったら何もかもできなくて


そんな自分がだいっきらいだ!!!!


と、憲人が口を開く
「じゃ、しねば?」

えっ、




「お前、死にてぇんだろ?死ねよ笑」


っく・・・
そんなん言わなくてもヤるよ!!!


心を決め手を離そうとする。



・・・・・が、





































できなかった。


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