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恋愛short story

第2章 ※ 不安材料



「よぉ!出張から帰って来たんだな。どうよ?最近。」







昼時に声を

かけて来たのは

俺の同期の武智。







「どうって、どうもしないけど?」







武智は眉間に皺を寄せ、

俺の顔を伺ってくる。







「じゃぁ何でパン食ってんだ?お前いつも彼女の手作り弁当だろ?何かあったのか?」









うっ…

痛いとこついてくるねぇ~。

俺だって亜希の

手作り弁当食べたいのにさっ










「あのねぇ~俺がパン食ってたらダメなわけ?それに亜希は今、仕事でいなーいの。余計な詮索しないでくれる?」










「ふぅ~ん。お前も佐々木みたいにならないようにな。アイツ彼女と別れたみたいで落ち込んでて仕事になんねぇのなんのって。お前の後輩だろ?まぁ、そういうことだから、佐々木の話くらい聞いてやれよ~」










え゛っ?

何で俺が??

武智、お前の後輩でも

あるでしょーよ…







俺は立ち去ろうとする

武智を阻止しようと

慌てて食べていたパンを

無理やり口に押し込んだ。









「ちょ、ちょっと待てっ!武智…」









武智は俺が呼んだにも

関わらず掌を

ヒラヒラとさせ

行ってしまった。

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