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恋愛short story

第3章 ※ 消毒


シャワーから出ると

きちんと畳まれた

着替えが置いてある。

手に取った着替えの間から

コトンと綺麗にラッピングされた

小さな箱が滑り落ちた。






何だろう…


コレ?…






「伶っー!!コレなぁに?」





ガシガシとタオルで

頭を拭きながら

リビングに向かうと

眉間に皺を寄せタバコを

吸いながら雑誌を読んでいる。

いつもの伶がそこにはいた。





「いいから、開けてみろ…」




「うっ、うん。」






ガサゴソと箱を開けてみると、

中には私が欲しがっていた

ショッピングモールで見た

あのピアスが綺麗に並んでいた。





これって…!?

もしかして!


思わず伶の傍に走り寄り

ぎゅっと抱きついた。






「わぁっ、伶!ありがとう!大事にするね!見て見てっ!どぅ?可愛い??」







私は耳にピアスを充て

伶に見せてみる。





「きゃーきゃーうるせぇ。抱きつくなっ!」






「だって嬉しいだもん!!でも…さっきの返事聞いてないよ?ねぇ、好きでいていい?」





「……好きにしろっ。その代わり今日みたいな恰好…その短いスカート履くのは俺の前だけにしろよ」






そのままガサッと伶は

自分の顔を雑誌で隠した。





「ふふっ…はぁーい。」






嫉妬してくれたのかな?

ちゃんと見えたからね?

顔、紅くなってるよ?

ずっと傍にいさせてね。

私は素直じゃない

そんな貴方の

虜です。



End

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