テキストサイズ

僕は絵しか描けない

第1章 似顔絵

詩子さんの言葉は本心なのか、適当にのせるための言葉だったのか、わからない。

けど説得力はあった。

いや、説得力じゃないか。
僕をその気にさせる魅力があった。

図星を衝かれ、怯んだところで持ち上げる。

いいように操作された気はしたけど、腰の重い僕を立ち上がらせる効果は充分だった。

まあ、妹尾さんの親友と共同作業するなら妹尾さんに今より近づけるかもという打算が結局一番大きかったんだけどさ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ