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僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

「は、はじめまして……」

頭を下げると華子と呼ばれた妹は吹き出した。

「あははっ! 噂通りダサいね!!」

「なっ……」

「華子っ!!」

怒鳴り付けられると華子ちゃんは走って逃げていった。

「っとにもぉ……悪ぃな、クロ。バカな妹で」

「い、いや……」

華子ちゃんの言った『噂通り』って言葉は深く考えないで置くことにした。

詩子さんの部屋に入ると思わずあちこちに視線がいってしまう。

想像していた通り、女の子らしさは皆無の部屋だ。

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