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僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

中に入れば更に驚くことになる。

玄関は我が家のリビングより広いし、置かれてある装飾品は我が家の全財産より高額に思えた。

普通に女の子の家に来るだけでもビビってしまうのにあまりの豪華さに余計に気後れをしてしまう。

「こっち……あたしの部屋」

詩子さんはさっさと先に行ってしまう。

「あっ……うん」

慌ててあとをついていくと廊下の向こうから駆け寄ってくる人影があった。

「なになに!? そいつがお姉ちゃんの彼氏ぃ!!」

詩子さんによく似た顔の少女が覗きこんできた。

「あー、うるさいっ!! あっちいってなさい、華子(はなこ)っ!」

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