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僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

僕が狼狽えてるうちに詩子さんはずかずかと家の中へと入ってきた。

「ちょっ……詩子さんっ!!」

詩子さんは僕の部屋に入るとベッドにどかっと座った。

「もう僕のことは放っておい--」
「そこ座れっ!! クロ!!」

犬のように従順に僕は詩子さんの前に正座した。

「……僕のことはもう本当に……放っておいてくれないかな……」

気まずかったけど言いたいことは言わないと。
もうこれ以上詩子さんに振り回されるのはごめんだから。

「はぁああっ!? なんでパートナーがこんなんなっちゃってるのに放っておいて置かなきゃなんないわけ!? 馬鹿なの!?」

「パートナーなんかじゃないっ!! もう漫画なんてやめにしたいんだよっ!!」

「ふざけないでっ!! あんたにここでやめられたらあたしはどーすんのよっ!!」

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