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僕は絵しか描けない

第11章 僕たちの絆

「ふ、服……脱がせてやるよ」

唇を離すと詩子さんは僕のシャツのボタンを外していく。

「じ、自分でするよっ!!」

「いいからっ……大人しくしてろって」

叱りつけながら詩子さんは僕のシャツを脱がせた。

筋肉のない貧弱な体をさらけ出すと恥ずかしくなってきてしまう。

「う、詩子さんも……」

「クロのすけべ……」

ジトっと睨まれたが気付かない振りをして詩子さんの制服のブラウスのボタンに手をかけた。

緊張しててまともにボタンが外せないのは我ながら恥ずかしい。

「クロ……焦らなくていいから……」

詩子さんは微笑みながら優しく僕の頭を撫でてくれた。
それだけで僕の心はスッと楽になった。

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