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僕は絵しか描けない

第12章 未完成のまま、僕は

もちろん二日振りに学校にも行った。

僕が理由もなく二日間休んだことについて問い掛けてくる人は誰もいなかった、妹尾さんも含めて。

けど、そんなことはどうだっていい。

僕には大切なパートナーがいるのだから。

『一度や二度やったくらいで彼氏面』されるのを詩子さんが嫌うのは周知の事実だ。

だから僕は『彼氏ヅラ』なんてしない。

けど、『パートナーヅラ』はする。

詩子さんは原作で、その物語を描けるのは僕だけだ。

足を引っ張ってしまったけど、詩子さんはそれでも僕が追いつくのを待ってくれている。

だから僕はそれに応えなくてはいけない。

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