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僕は絵しか描けない

第13章 詩子の日記

日記は主に漫画についてだけ書かれていた。

次作の案や書いてる最中の発想など、とにかく漫画中心でごくまれにひなたさんが登場するくらいだった。

普通の女子高生の書くような恋ばなに溢れた日記とは程遠くて、何となく僕は笑ってしまう。

プライベートに関する内容が少ないことで僕の盗み読むという罪悪感は薄れていった。

読み進めていくうちに僕の手が止まった。

遂に僕と詩子さんが出会った日に辿り着いてしまったからだ。

緊張しながら僕は日記を読み続けた。

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