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僕は絵しか描けない

第2章 個性的な部活動

「サブカルチャー研究会……?」

こんな部活あったんだ……

てか、扉には得体の知れない絵が描かれており、部室前には壊れた電化製品を寄せ集めて合体させたようなオブジェが置かれていた。

「そう、サブカル研ね。漫画はサブカルの代表的なものだから」

詩子さんが誇らしげに語るサブカル研は、しかしながら一人なら絶対に足を踏み入れたくないような部室だった。

「ほら、行くよ」

詩子さんは僕の手を掴んで中に引きずり込む。

「えっ……う、うん……」

女子から手を捕まれるという十七年間の人生ではあり得ない事態に陥り、抵抗することさえ忘れてしまった。

暗くてキモい僕の手を抵抗もなく触るなんて……

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