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僕は絵しか描けない

第2章 個性的な部活動

「ようするになんにも考えていないんでしょ? 適当な言葉で問題の先送りを正当化するのやめた方がいいよ」

詩子さんはオブラートに包むという言葉を知らない。

彼女の方こそみんながうまくやっていくために適当に流している会話の術というものを心得た方がいい。

もちろんそんなこと言えるはずもなかったけど。

「まぁいいよ。漫画が賞獲ってもあんたがその態度変えないなら他の作画探すし」

是非そうしてくれ。
なんなら今すぐ他の作画探してくれっ!!

心のなかで毒づいてやった。

「ここだよ」

しばらく歩いて行くと詩子さんはある部室の前で立ち止まった。

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