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僕は絵しか描けない

第2章 個性的な部活動

結論から言えば詩子さんの絵は尋常じゃないくらいに下手だった。

そして……

「うん。凄く面白いと思う」

内容は素晴らしかった。

「そ、それだけ……?」

不安げに聞き直してくる。

「僕は漫画のことはよくわからないけど凄くいい。感動的だし、ギャグもセンスがいいし、何より斬新だよ」

正直ぶっ飛んだ個性の詩子さんがここまで一般人でも面白いと感じるストーリーを考え付くことに驚いた。

「ほ、ほかにあるだろ、そのっ……絵が下手すぎるとか……」

顔を真っ赤にして呟いた。

「は? 詩子さんは絵に自信がないから作画を僕に依頼したんでしょ? 絵が上手いとか下手とかどうでもいいんじゃないの?」

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