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僕は絵しか描けない

第3章 信頼関係

そのキャラクターイメージ画だけを持って放課後、サブカルチャー研究会の部室へ向かった。

「お、お疲れさまです……」

ボソボソっと挨拶をしながら入るとパソコンで楽曲を造る人しかおらず、挨拶をする僕をちらっと見て、すぐに視線をパソコンに戻した。

気まずい空気が漂い、椅子にも座らずうろうろと所在なさげにするしかなかった。

「おおっ!! もう着てたんだ。関心関心ッ!!」

居心地の悪い空気の中、詩子さんは勢いよく入ってきたかと思うと僕を見て満足げに笑った。

「キャラクターのイメージだけ描いてきたんだけど……」

スケッチブックを取り出そうとしたとき、もう一人、サブカル研の部員がやって来た。

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