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僕は絵しか描けない

第4章 喧嘩と童貞

「やめてよ」

弾くくらい勢いよく詩子さんの手を払い除けた。

「冗談だよ、じょーだん」

僕の態度に驚いたのか少しひきつった顔を浮かべる。

勢いと流れで僕はそのまま部室を出ていった。

本当のことを言うと、少しショックだった。

詩子さんとは仲良くしてたし、理解してるつもりでいた。

詩子さんの指摘通り童貞の僕は思考も童貞脳なんだろう。

童貞脳の僕は何となく『詩子ルートのフラグ』を立ててるつもりでいた。

童貞脳やゲオタ脳じゃない人に分かりやすく説明すると、詩子さんは僕に少し気があるんじゃないかと自惚れていた。

女の子に免疫がない僕だからその辺は多目に見てもらえれば嬉しい。

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