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僕は絵しか描けない

第6章 応募!!

強引なやり方にも思えたけど妹尾さんのやり方は間違っていなかった。

僕らはなんだか喧嘩の原因が馬鹿馬鹿しく感じてしまい、すっかり元通りになった。

まあ、元通り=詩子さんのしもべ的な関係なんだけどさ。

でも僕にはそれが楽だし、心地よかった。

僕は少し照れながらも喧嘩していた最中も描き続けていた作画を詩子さんに見せた。

「これって……」

それが喧嘩していた最中に描き続けたものだということに詩子さんもすぐに気が付いたようだった。

それを指摘しかけて慌てて口を閉じたのがわかった。

「ま、まぁまぁね……悪くないけどさ……生きた感じが足りないのよね」

「またそれ? なんだか抽象的でわかんないんだよ、それ」

変に誉められるよりいつも通りの回答が返ってきて、僕も少しだけ嬉しかった。

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