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僕は絵しか描けない

第6章 応募!!

「僕も……書くんであれば使い捨てみたいな扱いよりは、やりたいようにやらせてもらう方がいい」

元々職業作家なんて考えてもいない僕が、商業誌として云々言うのもおかしいので詩子さんの意見に賛同した。

「でしょ? 漫画家って芸術家として認められてない空気が強いよね。やっぱあれって作者の構想より読者アンケートの結果が強いっていう歪んだ構図が原因だと思うの」

面倒臭そうな詩子さんの芸術論が始まる前に僕はGANGを手に取り、新人賞応募要項を確認した。

「えっ……」

見た瞬間に声が裏返り気味で上がった。

「ん? どうした、クロ?」

「ど、どうしたって……これっ……この応募要項、詩子さん、読んだの?」

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