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僕は絵しか描けない

第7章 僕の失恋

詩子さんのネームは相当なストックがある。

どれだけイマジネーションが溢れてるんだと感心せずにはいられない。

「そうだ、クロ、今週日曜空いてる?」

「空いてない」

即答だ。

「嘘? クロごときに何の用事があるのよ?」

「クロごときにでも所用がありますので」

こればかりは断固たる態度をとらないといけない。

「……ふぅん。何の用事か知らないけどあたしも行く」

「無理です」

一歩も退いてはいけない。

僕は有無を言わさず突っぱねた。

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