
キャラメル、甘く
第1章 *条件
そのまま頭を下げ続ける私に、
小さくため息の音が聞こえた。
「分かったから」
半ば呆れ半分の声。
でも私にはすごく優しい言葉に思えて、え?雰囲気怖そうだけど、実は優しい子?なんて思っちゃったりして…
でも、やった!!
これは承諾、ってことでいいんだよね!?
「じゃあ…っ!」
「ただ、条件があるんだけど」
嬉々とした私の声を遮るかのように、圭太くんの声が立ちはだかる。
でたな……条件……。
私はごくりと唾を飲み込んだ。
これが出ると一番厄介なパターンだ。
今までにも何人からか出されたことはあったけど…。
