
キャラメル、甘く
第2章 *未経験
とりあえず起きなきゃ…
布団から出ようとした瞬間、
「!?」
今まで手が繋がれていたことに初めて気づく。バランスを崩してしまった。
「…ずっと繋いでくれてたの…」
無意識に彼の黒い髪に触れた。
撫でるとさらさらと私の手の中で流れて、落ちる。
「ふ……」
その感触に
どうしようもなく泣けてきた。
「う、うぇ……」
どうしよう。
後から後から流れ出す涙。
昨日から泣いてばっかりだな、私。
それでも押さえることが出来なくて。
私、何やってるんだろう…
好きでもない人とSEXして、
しかも相手は高校生で、
でもどうしようもなく彼に感じて、
そうして最後に残ったのは、
どうしようもない虚無感。
