
キャラメル、甘く
第3章 *不透明な感情
何、だったんだろ…
それ以上、視線が合うことはない。
彼も合わせることはなかったし、私も何と無く顔を見れなくてーー…。
「分からない事とかあったら何でも聞いてね!私じゃ頼りないかもだけど…」
「俺にも聞いてね★」
「もー…梶さんってば…」
梶さんと杏樹の声だけが、
やけに強く響く。
何気無い会話のやり取りなのに、圭太くんの反応に敏感になってしまっている自分がいて。
自分が意識しすぎているだけ?
はたまた、何でもない事だったのか。
(あ〜もー………)
そんな事を考えている自分も嫌になったりして。
