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キャラメル、甘く

第4章 *関係の代償




(同世代…か)



制作会社の説明を聞きながら、
頭の中では色々な考えを巡らす。


中高生の口コミは馬鹿にならない。CMが良い効果をもたらせば、大きな反響につながる可能性もある。また杏樹が大勢の人に知られるきっかけにもなる。



「いい機会ですね」

「そうだな」



同じ事を考えていたのか梶さんもこっそり合いの手を入れてくれる。



さすが身内。
考え方が純粋ではない。



お互い作品に対する意見や、質問を出して、作品のイメージを固めて行く。



杏樹と圭太くんも真剣な表情。








"絢菜さんだって、
俺を利用してる"




あの日の言葉に答えは返せなかった。



利用してる、つもりはなかった。



でもあの時は自分の事ばっかりで、
仕事の為と言われればそうで、



それが結果的に、利用、してる事になったのかな…


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