
キャラメル、甘く
第4章 *関係の代償
(訳、分かんなくなってきた…)
もしかしたら、私、
圭太くんをーーー……。
「望月?大丈夫そうか?」
「えっ…、あ!はい!
特に問題なさそうですね」
今大事な時なのに。
何考えてるんだ、私は。
だめだめと頭を振りつつ話に集中する。
そうこうしている内に順調に話は進み、「それではお願い致します」の締めくくりで今日はお開きとなった。
失礼しますーと帰っていく制作者の方々を見送ってから、梶さんが改めて声をかけてきた。
「望月、大丈夫か?」
「え…?」
「顔色悪いぞ」
「あ…、最近寝不足で…」
「無理するなよ。
撮影日までには頼むぞ」
「はい!ちゃんと寝ます!」
そうか、と少し安心した様に笑う。
その表情にちょっぴり胸が痛い。
