
キャラメル、甘く
第4章 *関係の代償
何だかんだで梶さんはよく見てくれてる。杏樹や圭太くんはもちろんだけど、私の事もちゃんと。
(しっかりしなきゃ)
資料を持って後を追う。
立ち止まってなんかいられないのだ。
やらなきゃいけない事は、
まだまだたくさんある。
……
………
…………
「ね」
「ん?」
「絢菜さんって、どんな人?」
「絢菜さん?
んー…真っ直ぐな人、かな?
一生懸命いつも仕事に取り組んでてすごい人だなあって」
「いつから一緒に仕事してるの?」
「私が入った時からだから、もうずっと。あ!絢菜さん、私が初めての担当だったんだって。初めて同士仲良くやろうって言ってくれたの、覚えてる」
「…、そっか」
「絢菜さんがどうかした?」
「や、
なんも…」
