
1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第6章 決行
「ン~ン~ンンン~ンンン~ンンン~♪」
香織は『大きな古時計』を口ずさみながら、ウサギのぬいぐるみを裏返すと、背中の辺りから丁寧にハサミを入れていく。
この曲は両親にかまってもらえず、香織がグズっていた時に、よく静江が頭を撫でながら歌ってくれた。
そのおかげか、香織は普段から良くこの歌を口ずさんでいる。
いわゆる『お気に入り』の曲というやつだ。
ぬいぐるみを開くと、思ったよりかなりの量の綿が出てきた。
小さなバケツ1杯分ぐらいはあるだろうか?
この綿と同じぐらいの生米が必要となると、家に常備してある分量では足りないようだ。
