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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第1章 プロローグ


 前田 夏美(まえだ なみ)はいつものように、学校から帰って来ると、パソコンの電源を入れた。

「あぁ~何か、チャットにも飽きてきちゃったなぁ~」

 と小さく呟きながら、

『ただいま! 今学校から帰ったよ(*゚∀゚)ノ』

 と、お気に入りのチャットサイトに書き込む。

 既にサイトには、何人かのメンバーがいたようで、夏美の書き込みに“おかえり”と返す者や、“お初です”と返す者もいた。
 
 それから、他愛の無い話を1時間ほど楽しみ、そろそろ夕ご飯でも食べようと思った時だった。





『ねぇ、1人かくれんぼって知ってる?』





 それは突然の書き込みだった。

 しかし、夏美はこの書き込みに釘付けになる。

 今から夕飯を食べる為、サイトを閉じようとしていた夏美の右手は、既に画面の左下のスタートの所へマウスの矢印を移動させ、身体も立ち上がっている状態だったが、その書き込みを見た瞬間、夕飯の事などどうでもよくなったのだ。

 実はこの【1人かくれんぼ】という言葉は、今夏美の学校でもっぱら話題になっていて、気にはなっていたものの、色々な情報が飛び交うだけで、夏美の周りでは実際にやった人はおらず、どの噂話もいまいちピンとくるものはなかった。

 しかし、サイトでならもっと詳しい情報が手に入ると思い、明日学校での話題にするのに丁度いいと思ったのだ。

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