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二重人格ってご存知ですか?

第3章 第2章

朝食を食べ終わり、2人でくつろいでいるとチャイムが鳴った。


ピーンポーン

ピーンポーン


「誰だろう?宅配便かな?」

「尚輝〜。宅配便なんかどうでもいいから一緒にくつろごうよぉ〜」

「…」

(お前は人ん家でなにくつろいでんだよ!!)


俺は和也の言葉を無視して玄関へ行った。


ガチャ

「どちらさまで」
「よお〜尚輝久しぶりやなぁ」

(…なっなんで?……なんで『あいつ』がここに?)


俺は見覚えがある顔に固まってしまった。


「なんや尚また可愛くなったやん。」

「……なっ…なんで…ここが…?」

「なんでって、調べたからに決まっとるやん。…そんなことより俺、今ヒマやねん。また『一緒に遊ぼー』思って来たんや。」


(『一緒に遊ぶ』……やだ、やだやだやだ!!怖い、痛い、苦しい…。もうあんなのやだよ…)


ガタガタ
ガタガタ

「なんや怖いんか?」

俺は『あの頃』のことを思い出し震えだしていた。


「もう『あの頃』の俺とは違う。だから、痛いことも苦しいことももうせーへん。……尚、信じてくれ」


ガシッ

関西弁の男はそう言って俺の手首を掴んで玄関から出そうとした。

(っ!!やだっ!!!やだやだやだやだ!!!やめてくれ離して!!!!!)


グイッ

ボフッ

突然俺の好きな匂いに包まれた。

「お前、僕の尚輝になにしてんの?」


その声と匂いは間違いなく和也だ。
だが俺はいつもの和也とは違うトーンの低さに驚いて顔を上げた。

「あ゛?てめぇこそ誰や?尚から離れろや」

「…なにお前。僕に喧嘩売ってんの?」

「上等や。買ったるでぇその喧嘩。」

「ぷっww」

「なに笑っとんのや!!」

「いやぁ〜久しぶりに喧嘩買ったやつがいたからさぁww……まぁ僕の正体知ったら逃げると思うけど。」

「はぁ?なに言ってんねん。お前が誰であろうと喧嘩買ったるわ!!」

「ふーん。じゃあこの腕見ても?」

「腕?」

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